2014 December

 

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ポンピドーセンターにマルセル・デュシャンの展覧会「Marcel Duchamp La peinture meme」=「絵画さえも・・・」を見に行く。コンセプチュアル・アー トという言葉をまだ知らなかった子供の頃、父の芸大の生徒さんたちが居た我が 家のア トリエでデュシャンの存在を知った。レディ・メイドという、既製品に サインを入れて自分の作品にするという行為がとても面白いと思った。そんな彼 も絵画の名手でかつては「模写」という、最も嫌いそうなこともしてきちんと学 んでいる。

 

 

 
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何事も、基本が出来てこそそれを崩した姿も形になるわけで・・・。語学もス ポーツも同じだなぁ・・・と思う。きっとこの会場でそんな事をまじめに 考え てる人は居ないかもしれない。でも子供の頃からアーティストに囲まれて育った 私にとっては、コンセプチュアル・アートも特別なものではなく日 常の生活に あったので、こんな会話をしたことを思い出す。

 

 

 
 
 
 
 
建築家、フランク・O・ゲーリーの作品は世界中で見ているけれど、そのスペク タクルのようなオブジェのような作風にはシンプルに感動する。インテ リジェ ンスを匂わせること無く「単純にモノ作り屋です!」というスタイルもとても好 き。アメリカにあるゲーリーの作品はカリフォルニアに点在する 初期の作品ま でほとんど全部見ているけれど、ユダヤ人の繋がりの濃さにも思いを馳せる。

 

 

 
 
 
 
 
模型の完成度もボール紙をセロテープで止めて・・・・。と、他の建築家が巨額 を掛けて専門家に頼んだ精巧な模型と大違い!でも、実作が建ってそれ が素晴 らしければ良いわけでお、モノ作りの原点に返ったような、愉快で大らかな気分 になる。

 

 

   
 
 
 
ポンピドーセンターの地下に、写真専門のギャラリーがオープンする。写真文化 の盛んなパリで、今更?の感は否めない上、意外な感じもするが、ポン ピドー センターでは初めての写真だけのギャラリー。オープンしてすぐということも あって、TVの取材も入っていて、パリでは写真の芸術としてのポ ジションが 高いことを実感する。

 

 

   
 
 
 
 
子供の頃通っていたソルフェージュの教室。今ではリトミックのように音楽に合 わせて体を動かすような「絶対音感教育」も盛んだけれど、45年くら い前 は、大村多喜子氏率いるこのソルフェージュしかなかった。45年ぶりに訪れる ホールでは、美しい音色以上に、美しい思い出が蘇る。障碍児の方 の参加も、 全てが自然体。会場のホールも昭和の巨匠の建築ではあるけれど、あくまで 「ホール」であって、建築そのものが前に出るようなことも無 く・・・。目立 ちたいがための奇異な作風を発表する建築家にも見て欲しいと思う。

 

 

 
 
expo index 銀座にある画材店、月光荘。子供の頃からスケッチブックを愛用している。その 3代目オーナーがオープンしたこのカフェ。銀座の真ん中とは思えない 静かで 無国籍な空中庭園。ジャズの調べと美味しいワインにチーズ。フランス人の建築 家の友人も「ココはどの国?」月光荘のスケッチブックを使って いたさまざま な分野の芸術家へのオマージュのようなこのカフェ。看板の無く外からはまった くわからない、でも会員制なんていう俗なことも無く、あ くまで「ひっそりと 知る人ぞ知る・・・」。 page top

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